2025.06.11
ブログ
「やる気がないのは本人のせい?」組織開発の視点で見る、やる気の正体

「主体性がない社員が多くて…」
「もっと自分で考えて動いてほしいんだけど…」
これは、私たちが現場で経営者や人事担当者からよく耳にする言葉です。
でも、実はこの「やる気」の問題、個人の性格のせいではないかもしれません。
今回は、組織開発の有名なフレームワークをもとに、
「主体性が生まれる組織とは何か?」をわかりやすくご紹介します。
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🔶 フレームワーク紹介
「SCARFモデル」ってご存じですか?
脳科学と組織行動の研究をベースに作られたSCARFモデルは
人が「やる気になる/ならない」を左右する5つの要素を示しています。

つまり、「やる気がないように見える人」は、
この5つのどれかが脅かされている可能性が高いということです。
🔸 実際の現場で、どう使う?
アドベンチャーリンクでは、研修設計や企業内の対話の場づくりでこのモデルを応用しています。
✔ 例1:「関係性」に不安があるチーム
ワークショップで「雑談ゼロ」「他人の意見を否定しがち」な空気を感じた場合
まずはR(Relatedness)を回復させる設計を優先します。
✅取り入れる手法:
・ 共通点探しワーク
・ 雑談タイムと称した自由対話の導入
・ 感情や経験を共有する自己開示タイム
→ 結果として、意見が自然と出るようになり、「話していい空気」が生まれます。
✔ 例2:「自律性」が低いと感じる若手
「指示がないと動けない」「何をやっても正解を求めがち」な若手には
A(Autonomy)の要素を強化するしかけが効果的です。
✅取り入れる手法:
・ 選択肢を持たせる(A or B、どちらをやる?)
・ 「正解はない」という前提で意見を求める
・ チーム内で役割を自分で選ぶワーク
→ 小さな「自分で決めた」体験が、次の行動の自信になります。
🔹 「本人のやる気」より「環境の設計」が先
「社員のやる気がない」と悩む前に
そのやる気を奪ってしまっている“組織の空気”がないかを見直すこと。
やる気は、押しつけるものではなく、引き出すもの。
そして、そのためには「関係性」「選択肢」「安心感」が必要です。
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▶ アドベンチャーリンクの研修が大切にしていること
私たちは、単なる知識提供ではなく
参加者自身が動きたくなる“場づくり”と“問いかけ”を通じて、行動変容を促しています。
・ ゲームや体験型ワークで「自分ごと化」
・ 多様な視点の共有で「関係性」が生まれる
・ 成果だけでなく、プロセスを“見える化”して「承認」する
だからこそ、研修後に
「会話が増えた」「行動が変わった」「職場の空気がやわらいだ」
そんな声を多数いただいています。
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🟧 まとめ
✔「やる気がない」は、本人ではなく“組織の設計”が原因かもしれない
✔ SCARFモデルを使えば、どの要素が足りていないかが見えてくる
✔ やる気は「引き出すもの」。そのために、問いと関係性を育てる
「人と会社を幸せにする」
それが、アドベンチャーリンクのビジョンです。
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