ノウハウコレクター
昨日、弊社でアイスブレイク講座を行った。構成は体験編、理論編、テクニカル編。これをなぜしようかと思ったい理由の1つがノウハウコレクターが多いとかんじたからです。
ネットでアイスブレイクと検索してみると、上から「絶対成功するアイスブレイク」「アイスブレイクゲーム10連発」「これをすると上手くいくアイスブレイク」と並んでいる。
これでは本当の意味での「アイスブレイク」が間違われて伝わっていくなと憂い、アイスブレイク講座を開催した。
自分自身ワークショップを開催して感じるのは、一定水のノウハウコレクターがいるということである。「何をどうすれば」ではなく「どうすれば上手くいくのか」を学びに来ている。
「どうすればクラスがよくなりますか?」
「どうすればチームビルディングできますか?」
その学びの意欲を否定するつもりはまったくない。むしろ、学びたい理由が明確になっていて素敵だと感じる。だが、そんなあなたに問いたい。
「ノウハウを学べばすべてが上手くいくと思っていませんか?」
私たちは体験を通して学ぶことに意義があり、そのプロセスには凄い力があると信じている。そのため、ワークショップの場も体験から学ぶことを大切にしている。座学は少なめ、ほぼない時もある。ノウハウやスキルを学びにきた人には物足りないと思う。
と思っていても、私たちは体験から学ぶというプロセスを変えることは絶対にないだろう。ノウハウを学ぶのであれば、本を読めばいい。ネットにもたくさんのヒントは落ちていてる。そこに私たちの出番はない。
ノウハウを学ぶとどうなるのか?
それは「書かれていることをすれば」という状態に陥るのだ。目の前のチームや個人、本に書かれている成功法を書いてある通りに行うと、その場はどうなるのかということを考えなくなってしまう。そもそも、本の通りやってみてすべてが上手くいくなら私たちはいらない。
やってみて、自分の行動や感情を振り返り、やってみたことを冷静にみつめ、よかったことは日常へ還元し、イマイチだったことは改善して日常へ還元すればいいと思う。私たちはファシリテーター。促進者である。先生や講師ではない。
スキルや知識を軽んじることはできない。私自身もインプットは大切にしたい。
だが、なぜ学んでいるのか、学んだことをどう活かすのかという視点は忘れてはいけないと思う。
コメントを残す